不倫の末にできた子の認知

古代ギリシアの詩の一節だったと記憶していますが、よい人生や、幸せな生活の一例として「妻が夫に似た子を産む」というものがありました。 それを読んで、最初は「子供は妻に似ていてはいけないのか。男尊女卑だな」と思ったものですが、よく考えてみれば、この詩にも合理的な理由がありました。 血液型判定もDNA判定もない昔の時代には、子供の外見や性格が父親に似ていることだけが、妻が不倫をしなかったという証拠でした。たとえ不倫をしていなくとも、父親と似ても似つかない子が産まれれば、母親は疑われてしまいます。家庭が円満であるためには、夫そっくりの子供が産まれるのが一番である、というわけです。

さて、不倫をして、婚姻外の異性と子をもうけてしまった場合に、親としてとれる手段に認知があります。 認知には、親が自分から親子関係を認める任意認知(781条)と、子の側から、裁判所によって強制的に生理的な親との親子関係を成立させる強制認知(787条)があります。

任意認知は、通常、認知の届け出を戸籍事務管掌者(市区町村長)に出すことによって行います。 周りに自分の子供として認め、親子として一緒に生活をしていたとしても、認知の届け出が出されていなければ、法律上認知したことにはなりません。

父親が産まれる前の胎児を認知するには、母親の承諾を得なければなりません。 自己の自由な意思で認知した者は、認知を撤回することができないというのが判例です。 逆に、認知する意思がないのに、誰かに勝手に認知届を出された場合は認知は無効になります。また、詐欺や脅迫によって認知させられた場合は認知を取り消すことができます。

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